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神殺しの魔剣 ストームブリンガー

剣の最後にもう1つ恐ろしい力を秘めた魔剣を紹介。
ストームブリンガーはマイケル・ムアコックの作品「エルリック・サーガ」に登場する混沌の力によって鍛えられた魔剣です。
真っ黒な剣身に禍々しいルーン文字がびっしりと刻まれた不吉な剣である「黒の剣」の1つで、幾多の分身を持つ黒の剣の中でも、最も魔力を秘めた剣がこのストームブリンガーです。
持ち主であるエルリックは、ストームブリンガーで混沌の下級神を殺し、死せる神をも葬ったという、その前では人は無力である筈の神さえも殺す力を持つ魔剣です。
メルニボネの王子であるエルリックは、生まれつき白い肌、白い髪、真紅の瞳の白子として生を受けました。
生まれつき虚弱な体質だったエルリックは、魔法や薬品に頼らなければ生きていけません。
そんな中エルリックは玉座を狙う従兄弟との戦いの中で、黒の剣「ストームブリンガー」を手に入れます。
神すら殺す力を秘めたこの魔剣は、斬り付けた相手の生命力を奪い取る恐ろしい力を秘めていて、エルリックは行動する活力と引き換えに剣の呪縛を受ける事になります。
剣には邪悪な意思が宿っていて、温和なエルリックの支配を離れて彼の親しい友人、愛する恋人にいたるまでの生命力を次々とエルリックに与えようとする。
剣を持たねば何も出来ない。しかし剣を握ると悲劇が生まれる。
手放しても必ず彼の元に返ってきて、吸い取った生命力を感じながら、エルリックは罪悪感と自己嫌悪にさいなまれ、最終的にはエルリック自身もこの剣に殺されてしまうのです。
剣のイメージとしては、巨大な両手剣で、剣身にルーン文字、作品名がエルリック「サーガ」と来れば、やはりバルムンクやティルフィングと同じく北欧の大剣バーバリアンソードの類なんでしょうか。
とりあえず20世紀文学作品で生まれた剣なので、紹介している剣の中でも新しい部類として最後にさせていただきました。

 

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